ニートと部活
ニートの6割が中高時代に部活動など未経験・・・・・
ニュースになってましたね。ブログ書いてる人なんかの意見を読むと、
「これだから統計ってえらそうでいや」とか
「今どき部活を継続してやる子って少ないのでは」とか
「部活やらない理由だっていろいろ」とか、割に否定的なのが多かったっす。
でもね、現場の実感としては、かなり的を射た分析だと思うんだよなあ。
ワタシの勤務校は高校中退者が、結構多いのね。進路指導がまだまだ甘いのかなあ・・・とも大いに思うところではあるんだけど、高校中退した子の多くが、中学のときの部活中退者。高校、部活、どちらも強制じゃないから、やなことあるとやめちゃう。
中退後、大検うけたり、サポート校に通い続ける将来にビジョンもった子も多少はいるけど、実はそういう子は、中学時代部活はしっかりやってた子。
もちろん退部の意思が出たときには、担任や顧問がいろいろと説得したり、仲間からの引きとめ運動もして2ヶ月くらいはじっくり考えさせるんだけど・・・・・結局やめちゃう子が多い。親も理由はいろいろ。
「思ったより運動がきつい」
「休みがなくてつらい」
「勉強と両立できない」
「友人関係が破綻」
「他にやりたいことがある」
「顧問のやり方に耐えられない」
「大失恋して、いたたまれない」←まじです。
や、理由はそれぞれで、当事者にしてみれば、何よりも重大な理由だというのもわかるの。それでも続けるというのは、相当理不尽に感じるだろうとも思う。
けどさ、卒業して世の中でたら、理不尽なことなんて、もっともっとたくさんあるじゃない?
「両立」しなきゃいけないことなんて山ほどあるじゃない?乗り越えなきゃいけないものが山ほどあるのに、中学の部活ごときで中退してたら、そりゃあ世の中は荒波以上に感じるでしょうよ。中学高校って、そういうのの練習期間であると、ワタシは思うんだけどなあ。
ベクトルとしては不登校と似ているけど、ちょっと違う。
もちろん不登校ったって(怠学を別として)仕方ないわけだし、不登校が選択の余地のない学校生活への不適応なのに対して、部活は、一度は自分で選んだものだから。
ま、どちらも個々のペースで耐性をつけてほしいところではあるわけだが。その耐性がどっかで強くならない限り、卒業しても仕事が続かない、と関連付けるのは、間違いではないと思うのだ。
きっと、部活中退の子が増える限り、ニートも、ひいては離婚なんかも増えていくと思う。
ワタシ自身は文化部経験ばっかりだったけど、
就職して運動部の顧問をして、強烈に感じたことがあるのね。
「試合経験」「下積み経験」ってとてつもなく人間を鍛える、って思ったの。
チームで戦ってるときの、自分がミスったら・・・って思う緊張感。
ゲームの流れが敵にあるときの焦燥感。
流れを変えたときの達成感。
あと少しで勝てる、って時の油断と戦う気持ち。
勝利の感動、敗北の悔しさ。
記録が伸びないときのジレンマ。
チームメイトとのいさかいとか痛い視線とか。
個人戦での孤独なメンタルコントロール。
もうもう、書ききれないくらいのいろんな葛藤をするんだよね、運動部って!
文化部もいろいろあるし、人間関係も育つけどスポーツの葛藤って、身を削るような痛さがある。スポーツやっとくべきだった、って思ったもん。
結論、どんな理由があれ、部活中退は逃げなんだよ。
逃げに、理由づけしてるのに過ぎないよ。
(あ、最近『ドラゴン桜』でも似たようなエピソードがあったぞ)
続けた子よりも、何かしら弱い草である点は否めない。
どっかで、同じ場面を克服しない限りはね。がんばれ。
(余談だけど、偏見かもしれないけど、部活、かけもち、一人暮らし経験のない教員は、いまいち面白みに欠けてるよーな)
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