読書感想文、出す側のジレンマ
読書感想文というのは、本当は、とってもとっても高度な作文なのは、大人なら誰もがうすうす感じている代物なんですよね。
①一冊読みきらないといけない。(「上」だけなんてもってのほか)
②テーマを捉えないと書きようがない
③作文としての構成がしっかりしてないといけない
④感想だけでもいかん
読書が苦手、作文が苦手、読み取りが苦手、
どれか一つでもアウト!
それを「宿題」でやってこい!なんて、無体な話っすよねえ。やっぱりせめて、ちゃんと書きかた教えてから宿題にしたいものです。でも指導する時間なんて、ホントないんだから!
授業で作文するのに最低8時間(授業8回)はほしいわけ。週3時間の中2・3年じゃ3週間かかるのよ。その上、作文は40人の教室内での個別指導だよ。ええ、教師は一人ですとも。
50分×8回÷40人=10分
一人10分!
バカみたいな数字でしょっ!
採用されて何年かは、そのことに気づかず、先輩がやっている「宿題」をそのまま踏襲していました。でも、上記のような「国語三重苦」の生徒が、とにかく多い現状ではね。ただの苦行だよ、読書感想文。
でも、夏休みくらい1冊読んでほしいのよね。
読書が年中行事でもいいからさ。この宿題の価値はそこにある。
感想文はさ、こんなに授業の時間がない中で出させるのは、
「書ける子」だけでも指導して、文集という形を作りたい国語科の読書推進グループの意地のような気がするのよね。
(もちろん、結果的に入選すれば書いた子の自信になるし、狙ってる子もいるケド。)
「宿題」という形で「全員」に感想文を書かせるのは、不可能です。
小学校で6年間書かせてても、指導してないor高度な作文 ゆえに感想文になっていないんだもん。最近は、もう小学校でも何人かの「書ける子」だけに書かせてる状態で中学にあがってきてるんだもん。全員に書かせられるわけがないって!もうやめよう、全員提出の感想文!
そんなわけで、この数年心がけてること。
① せめて本の選び方を授業で1時間。
② 図書室に強制連行、司書と一緒に本選び1時間。
③ 感想文は規定の5枚書かなくてもいい。作文力に合わせて、休み前に自己申告。
ただし、最低申告した分量は書いてくる。
④ 感想メモでもいい。(ワタシが出したいくつかの質問に答える形)
⑤ 夏休み読書感想文教室。
下書きもってきたら、みっちり添削。
出してる方も、大変なんです。感想文。
せめて、何か1冊読ませてくださいましね。
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Comments
ごもっともですね。
わたしも,夏休みの学習会(半強制……)で,
指導をしています。
http://blog.livedoor.jp/sekichan7_com/archives/50464955.html
Posted by: せきちゃん | July 25, 2006 03:34 AM
コメントありがとうございます。
おつかれさまです。夏休み・・・・うんていまで塗られていらっしゃるとか。やれやれです。
Posted by: まりえ | July 26, 2006 10:11 PM
2008年の記事からさかのぼってきましたです。
もうちょっと年齢が上がってからですが、私、高2の時、狙って感想文書いてました(笑)
だって、高1の時、各クラスから表彰される読書感想文を書いた2年生がほとんど知ってる先輩(クラブの先輩や部外者の先輩)だったので、ちょっと刺激されましてね(^^;
ちなみに今、読書感想文作成中です(笑)
原稿用紙に書く前の推敲がちょっとめんどいです。完成させたいけど、完成するのか!
Posted by: ながしまふみ | August 26, 2008 01:06 AM
★ふみしゃん
ええ?読書感想文、今?
懸賞狙いですか?
大人の読書感想文・・・尊敬する・・・・。
Posted by: まりえ | August 30, 2008 10:40 PM