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教員なにしてんのよ、の疑問

これまでの勤務校が、むちゃくちゃよい、というわけじゃないけど悲惨なわけじゃない学校なので、ひとくちには語れない弱さがある。。。と前置きした上で。

もうテレビつけるのもイヤになるくらい、連日いじめ自殺の話。
育休の今、職場ではえらいことになってるだろうと想像がつきまする。
職員のいじめ対応報道についても、あくまでも報道だから、どこでどう指導の歯車が狂ったり、止まったりしたのかについてコメントすることは難しいな、とも思います。

教員の名誉のために、今回は「いじめ」について教員は何してるか、って書いてみます。
たいていの場合、いじめている子は見つかりにくい。反対に、いじめられている子は比較的わかりやすい・・・・という印象をうけます。

【第一段階=予防・・・・
     
ってゆーか、これが8割、いじめ対策。】
① 予測。小学校からの申し送りを、確認します。
中学の場合、小学校からのいじめ関係を引きずっているケースが多いです。放置すると、他校から来た生徒もいじめに加担しがち。まずはクラス編成や、担任の配置で関係生徒を分断したりします。(中には低学年の恨みを、中学まで引きずっていじめるケースもあるんだよ。まったくもう)

② 観察&くぎさし。入学した時点から、いじめの芽が生まれてる場合があります。
クラス編成、班替えなどの場面で「○○と一緒かよ(メ゚Д゚)」とか、「○○と同じなの、かわいそー」とかいう声を聞き逃さないように・・・・

言った生徒から詳しく話も聞けるし。そのうえで、言った本人に自覚がなければ、とつとつと諭すし、自覚がある場合は・・・あ、やっぱりとつとつと諭すか^^;)。
もちろん、上のような言葉を聞いた時点で、クラス全体にも「中学入ったんだから、今までの悪い思いでは一旦リセットして、みんな新しい目標を掲げていくべよ」「いじめは許さないよ」と話をします。

授業中のグループ活動なんかを見ていても、と~~~~ってもよくわかります。
かなりいじめが進行していて、鉄面皮が揃ってしまうと、仲良しの演技を強要されていることもあるので、微妙ですが・・。(だから、ホントそうなる前に・・・・・;;;)

こういうときも、授業が遅れるの覚悟で「どうしたの?」としらじらしく聞いちゃったり、そのグループだけ先に進めなかったりしてみます。
そのままじゃまずいですから、休み時間や放課後に、グループのメンバーを読んで話を聞いたりするのです。

一人っきりのことが多い子。
発言のたび、周囲がシンと引く子。
当たりの厳しい言葉を言われてる子。
「ひとりでもいい」と公言してる子。
急に雰囲気の変わった子。
勉強が極端に苦手、発表するたびとんちんかんなことを言っちゃう子。
注意してみてると、いじめだけじゃない、いろんなことに気づくんだけどな・・・・。

何か、自分のことじゃないけど、訴えたくてこちらをうかがってる生徒も、きっといる。

3 報告。
当然、こんな様子が見られたときは、自分が担任なら、教科で教室に出入りする教員みんなに「○○さんの様子、注意してみてほしい」とお願いをし、他担任のクラスなら「今日、こんなことがあったから、こう話しておいた」と報告をしとく。

こうして、危なっかしいケースに対して「目」を増やしたり、情報を集めたりするのです。
ワタシの場合、指導は記録に残しておきます。←あとで見てると、気づくこともある。

4 話を聞く
いじめてる(けど自覚ない)、いじめそうな子に「いじめてるでしょ」って言ったって「はい」ってことは少ないのは、当然よね^^;。加害側に話すときは、やはり事実を積み重ねます
「いつ、こういうこと言ってたけど、どういうこと?」
「いつ、こうしてたの見たよ」
「・・・・・だって聞いてるんだけど、本当?」

初期の場合、こういった形で話をしていると、加害側も「だって・・・・」と言動の理由を話してきます。これを、気がすむまで聞いてあげる
もちろん、その都度数回にわたることもあるけど、そのうえでこちらが客観的な見解を述べると、その子も落ち着いてくる。

人間、得手不得手があるから誰とでも仲良くすることはできないかもしれない。でも、相手をおとしめなくても付き合っていける方法はあることや、おとしめてる自分が恥ずかしいことなんかに気づいてくれると、少し状況は改善してくる。

あるいは、相手の態度がどうあれ、自分の言動が過剰に相手をおとしめることになっていることや、誰かに付和雷同していただけだということに気づくこと・・・・・・。

被害者側にも聞きます。やっぱり、ひたすら聞きます。
その上で、何か感じたらすぐ先生に言うこと、他の先生にも連絡をしてみんなで見るからということを話します。

不潔や本人の暴力が原因遠因だったりするときには、
「先生がんばるから、とりあえず、あなたも・・・・・だけ、注意してみない?」と最後の最後に提案してみます。「いじめ」の原因とは別問題としてね。←これ大事だと思う。そこんとこは、ちょっとだけお節介になってみる。

大事なのは、こういう聞き取りをするときは、グループVS教師1人じゃあかんのです。
女子なんかヒステリックになっちゃうときもあるから^^;)

1VS1が理想。(でも近頃はセクハラの心配もあって、1VS1 +ちょっと離れたとこに教師1人のことも多い・・・ハハハ) 加害、被害の数が多いときは、担任以外の教員も参加して、一斉聞き取り大会よ。のこういうとき、教員がチームでいっせいに動ける学校=職員室の雰囲気がいい、生徒が職員室に抵抗がないというのは、多分いじめも少ないんじゃないかと思う。

ただ、いじめに関してこうした働きかけが効くのは、やはり初期のうちなんですよね・・・。初期なら、たとえば道徳や短学活で、なにげない話をしたときでも生徒たちは「あ・・・・・○○さんに関すること言ってるんだ・・・・」ってしゅんとすることができる。
慢性化しちゃうと、これでは効かないですからね。

やっぱ早期発見に、越したことはないんです・・・・・。
時間かかるんだけどさ!! つづく

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WM育児・教育観」カテゴリの記事

Comments

私も小学校4年の頃にいじめられてた事があるので
何となく分かるんだけど
子供って自分がいじめられてるって事
親には言いたくないんだよね~恥ずかしいんだわ。
だから気づいてもらうしかないのよ~
先生だけじゃなく親も気をつけなくちゃ駄目だよね。
まりえさんの言うように対策してもらえたら本当に良いなぁと!

私をいじめてた子は男の子3人で1人は学級委員をしてる子だったから、最初は先生が信じてくれなかったんだよねぇ~・・・
まぁ、その先生ってのがひいきが激しくて頭のいい子には特別やさしい先生だったので教室の中もかなり殺伐としていて皆ストレス溜まってる~って感じだったんだ。
その男の子3人にとってちょうど私がストレスのはけ口になっちゃったんだろうね。いじめられてもやり返してたけどねw

マスコミも学校が「こうだった。ああだった」というよりも、いじめの対策をとりくんでる学校とか親とかを報道してくれたほうがためになるのになぁと思ってみたり・・・
なんか長くなってしまいすみません(^^ゞ

Posted by: ネコチ | November 16, 2006 at 06:14 PM

ネコチさん、コメどうもです。
いじめられてること、親にはなかなか言わないですよね。そーなんですよね。親として、ワタシもこれは覚えとかないと。
確かに、昔の先生はひいきも露骨でしたよね。今もあるところじゃあるんだろうか。

私自身も、よく男子に泣かされてましたが…やっぱり報復もしてました^^;)。

報道も考えてほしいです。自殺は連鎖反応する傾向があるものだし…。自殺報道をするなというのでなく、おっしゃるとおり、こんなやり方で回避できる、とかこんな学校もあるよ、とか希望を持たせてほしいとこですよね…。

Posted by: まりえ | November 17, 2006 at 05:55 AM

教員でお母さんをして…こんなブログ作って…
教員って暇な仕事なんですね。
いいなぁ~


ひまな仕事で高い給料もらって

Posted by: のんべぇ | November 17, 2006 at 08:38 AM

のんべえさん、どうも。
ええと、暇なわけじゃないんですが……タイトルは暇刊なのですが、暇は作るものということで。

お給料も、そうですね、一般事務職よりはいただいていると思います。営業職のオットと同じくらいでしょうか。残業手当は出ません。

Posted by: まりえ | November 17, 2006 at 01:15 PM

まりえさんが実際にどんなことに重点を置いて
いじめ問題に取り組んできたのか、大変参考になりました。
このように細やかな気配りと言葉かけをしてくださる先生は、能動的に行動してくださるから、子供にとってはもちろん、保護者にとっても心強いです。

先生は学校で、親は家庭で、子供達を育みます。
学校とのよりよい関係を作っていく努力は、忘れてはいけないと考えさせられました。

Posted by: パートシュフ | November 17, 2006 at 02:16 PM

こんばんわ。
いじめ問題って本当に根が深くて大きな問題ですよね。
本校でもいじめ問題に敏感になっている保護者&生徒と罪悪感のない加害生徒の間で教師が板挟みになってます。確かにまりえさんのように対応できればいいのですが、経験の浅い教師にはかなり荷の重い指導ですよね。うちは学年主任が指導に入ることも多く、なんとか乗り切っています。勿論、保健室でも気をつけて見て情報収集に力を注いでいます。そんなこんなで毎日神経をすり減らしている教員の仕事が理解されないのは悲しいですね。

それと、確かに自殺は連鎖します。精神科医もそうおっしゃいます。この報道が続く限り、どんどん失わなくていい命が失われると思います。残念です。

Posted by: 白衣の天使 | November 17, 2006 at 11:13 PM

 のんべえさん~~~(涙)
 このコメントがもしのんべえさんを不愉快にさせてしまったらすみません。
 まりえさんのため(世の中の先生たちのため)に一言。先生たちは決して暇ではありません。毎日夜遅くまでお仕事してますよ。お給料は、民間の方と変わりません。最近はカット、カットで民間さんのほうがいいのではないでしょうか。
 まりえさんがおっしゃるとおり、残業手当なし、部活動もボランティア、休日試合に引率しても交通費すら出ません。中には自腹で活動されている方もいます。
 不登校の子がいれば、その子の家に行きます。生徒や保護者から相談があれば、仕事をとめてでも相談にのります。一日1時間あるかないかの空き時間に事務仕事をこなします。放課後は部活動、勤務時間がとっくに終わった6時から、夏は6時半から自分の仕事を始めます。教材研究を始めます。さあ授業、というところで緊急の生徒指導が入ります。
 今は現場にはいませんが、ご理解いただきたいと思います。学校や先生、行政を責めたり非難したりするのではなく、親(保護者)、地域、学校、行政が手を取り合って子供たちのために社会を作り上げていきたいです。今は、だれかが悪いのではなく、社会全体でボタンの掛け違いがあるのだと思います。

Posted by: ゆきこ | November 18, 2006 at 02:41 PM

 いじめの第一は、家庭の問題でしょう。共働きが増え、母親が家庭からいなくなったから、子供達のストレスが溜まっているのだと思います。
いじめる側の子は共働きか片親、いじめられる子は専業主婦、大体そんなもんです。

 男女共同参画や男女雇用機会均等法など、女性だけの快適さを提供して男性を社会排除している、女性が男性を食い物にする、それも国家的ないじめ行為ですね。
国家ぐるみでそんなことやってれば、子供達でいじめが起きるのも当然でしょう。

 いじめる子供が子供なら、親も親、大人の社会と同じです。少なくとも女性が権力を振りかざしている今の世の中を変えない限り、いじめも犯罪も増える一方でなくなることはないでしょう。

Posted by: 保守本流 | November 18, 2006 at 08:17 PM

★パートシュフさん、コメどうもです。
この辺の対応は、経験とともにアンテナが鋭くなってくるというのもあるので、学校全体で新任の教員をフォローする体制があるかどうかも大きく関わってくるかと思います。私も保護者としても、その辺が気になります。

★白衣の天使さん、コメどうもです。
保健室の対応も大変ですよね.....
いつもお世話になってます。重要な窓口の一つですものね。

★ゆきこさん、コメどうもです(涙)。
はー、ほんと忙しいですよね。
慣れてくると、慣れちゃうんですけど・・・
子供ができてから、仕事の密度が異常に高いです。
帰宅後の家事育児、ついでに自分の時間もとるために体力一番。体力のみです~~。まあ、3~4時間眠れればいいかな、ってとこです。

★保守本流さん、コメどうもです。
男女の役割分担などに関しては、以前も書いたのですが…妊娠・出産という身体の仕組み以外は、男女とも似たようなものなので、やっぱり男女とも仕事や家庭における役割、条件は同じ位置にしてほしいなあ、とはどうしても思います。いろんな意見の方がいるので、そこが焦点なんでしょうね。

ただ、いじめる側、いじめられる側を親でカテゴライズはできないと思います。

Posted by: まりえ | November 19, 2006 at 08:48 AM

先生方皆がまりえさんのような方だったらどんなにいいか、と思います。
私も中学時代はいじめられっ子でした。たまたま成績がよく、まじめな子だったため、「ネクラ」と言われてましたね。本当はお笑いが好きだったのに(笑)。
担任の先生にも相談しましたが、先生はいじめっ子に廊下ですれ違いざまに、「●●(←私のこと)いじめてるんだってな、かわいそうだからやめろ」の一言。そして私に、「これでいじめはなくなるぞ、大丈夫だ」と。そんなことでいじめがなくなるわけないじゃん!案の定「チクるんじゃないよ」と、ますますいじめはひどくなりました・・・。
もっと丁寧に話を聞いてほしかったのに・・・
いや、昔の愚痴ですね、すみません。
先生方が忙しいのはよーく分かるのですが、少しでも被害者、そして加害者の心に寄り添ってあげて、と願わずにはいられません。

Posted by: miki_renge | November 21, 2006 at 12:35 AM

miki_rengeさん、コメどうもです。
担任・・・・しょーもないですね。
「少年アシベ」の体育の先生みたい・・・。
ああ「ネクラ」っても言葉ありましたねえ。

いじめられた経験のない者が教員になると、そうなっちゃうのかもしれないです。
昔「作家は不幸でなくてはならない」という言葉を聞いたことがありますが、教員も不幸ではなくとも「理想の塊」だけじゃ、できないんじゃないかなあと、思うのです。

Posted by: まりえ | November 22, 2006 at 02:27 PM

はじめまして!久しぶりに読み応えのあるブログに行き着いた感じ。私は明日から末っ子慣らし保育開始の4児の母、四十ん歳です。一番上は中学生、超寡黙で変わり者頑固者なのでイヂメと変わった子肯定的が紙一重。なのでいろいろストライクゾーンなわけです。貴ブロク検索ワードは「保育園 布団カバー」(^_^;)でした。四人目にして初めて布団カバー製作(^_^;)今までいただきもののお古で済ませていたわけで…ブックマークさせて頂きます♪

Posted by: おけ | May 06, 2008 at 07:35 PM

おけさん、はじめまして。お子さん4人ですか。ふわ~~。中学生はほんと、いろいろありますね。親の悩みって尽きないんでしょうか。
布団カバーのご縁ですが、またどうぞよろしくお願いします!

Posted by: まりえ | May 09, 2008 at 05:33 AM

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